ナブナさんの新曲「靴の花火」を聞くなら「よだかの星」を読むべし!

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ナブナさんがヨルシカというバンドを結成し新曲「靴の花火」を投稿しました

「ウミユリ海底譚」、「メリュー」、「夜明けと蛍」、「透明エレジー」など、これまで数々の名曲を手掛けてきた大人気ボカロPであるn-buna(ナブナ)さんが4月21日、バンド「ヨルシカ」として新曲を発表しました。

今回投稿されたのは「靴の花火」

詳しくはこちらの記事で紹介しています
ボカロP「n-buna」さんがバンド「ヨルシカ」として動画を投稿

「靴の花火」は宮沢賢治の作品がモチーフ

今回投稿された靴の花火、もう視聴しましたでしょうか?

視聴した人はわかると思いますが、MVの中である作品の本文が流れます。

それは宮沢賢治の名作「よだかの星」の文章です。

よく聞いてみると、靴の花火にはよだかの星を連想させるような歌詞がところどころに見られます。

どうやら、よだかの星が靴の花火のモチーフになっているようです。

ナブナさん自信もTwitterでMVの文章がよだかの星だと言っていました。

よだかの星というと、昔、小学校の国語の授業で習ったのを思い出します。

教科書に載ている題材なので、読んだことがある人も多いのではないでしょうか?

今回は、ナブナさんの新曲「靴の花火」から、もう一度よだかの星について考えてみようと思います。

よだかの星って何?という人も、忘れてしまったという人も、これを機によだかの星を読み込んでみましょう。

よだかの星を知ることで、ナブナさんの新曲「靴の花火」の世界をもっと深く感じられるようになれるはずです!



宮沢賢治「よだかの星」とは?

「よだかの星」とは宮沢賢治の短編小説(童話)です。

国語の教科書に掲載されていたこともあり、とても有名な作品となっています。

あらすじ

よだかは、美しいはちすずめかわせみの兄でありながら、容姿が醜く不格好なゆえに鳥の仲間から嫌われからも「たか」の名前を使うな「市蔵」にせよと改名を強要され、故郷を捨てる。

自分が生きるためにたくさんの虫の命を食べるために奪っていることを嫌悪して、彼はついに生きることに絶望し、太陽へ向かって飛びながら、焼け死んでもいいからあなたの所へ行かせて下さいと願う

太陽に、お前は夜の鳥だから星に頼んでごらんと言われて、星々にその願いを叶えてもらおうとするが、相手にされない。

居場所を失い、命をかけて夜空を飛び続けたよだかは、いつしか青白く燃え上がる「よだかの星」となり、今でも夜空で燃える存在となる

                         Wikipediaより引用

小学校の勉強の題材としては、容姿が醜いよだかに対してのほかの鳥たちによるいじめや差別について考えさせられることが多いですが、今回はもう少し深く考えてみましょう。

作中でよだかは、「虫を取ってたべること」について罪悪感を覚えます。

作者の宮沢賢治は、「日蓮宗」という仏教の思想をもっていて、世高のこの考えにはその思想が反映されているようにも思えます。

子供向けに考えると、よだかのさいご「星になる」をどうとらえるのかわかりませんが、自ら死ぬことをのぞんでいる描写はいくつも見られます。

海外からの意見では、「死をもって自己表現を果たした」というものもあり、この作品では死ぬことを悪としていないのでははないかと感じました。

ナブナさんの作品の中にも、「死」を思わせるような歌詞がときどきみられますね。

このような考え方に正解はないですし、ナブナさんが何を意図しているのかはわかりませんが、いろいろと考えさえられるものがあります。

靴の花火の歌詞からみられる「よだかの星」

※自己解釈を含みます

「夕暮れた色 空を飛んで
    このまま大気さえ飛び出して」

これは靴の花火のサビの一番最初の歌詞です。

よだかの星を読んだことがあれば、よだかが飛んでいるシーンが目に浮かびますね。

ところで靴の花火には、1番、2番、ラストとサビが3回あるのですが、上記の部分もそれぞれ歌詞が違っています。

1番
「夕暮れた色 空を飛んで
このまま大気さえ飛び出して」

2番
「朝焼けた色 空を舞って
何を願うかなんて愚問だ」

ラスト
「夕暮れた色 空を飛んで
この星の今さえ抜け出して」

この歌詞から見てわかるように 夕→朝→夕 という順番で3回空を飛んでいますよね。

さらに、2番では飛んでいるのではなく舞っています

「よだかの星」の作中ではよだかは3回空を飛びます。

1回目は、虫を捕るために夕焼けのなかを。

2回目は、太陽を目指して朝焼けのなかを。

そして3回目は星を目指してふたたび夕焼けのなかを。

これらのことは靴の花火のサビの歌詞とリンクしていると思われます。

さらに、よだかは太陽を目指して飛んだあと、力尽きて地面まで舞い落ちてしまいます。2番の歌詞だけ「飛んで」ではなく「舞って」なのはここからではないかと思いました。

「僕の食べた物
 全てがきっと生への対価だ」

これも、まさによだかの星を思い出させる歌詞ですね。

よだかにとって「僕の食べたもの」とは虫の命のことで、自分が生きるために奪ったもののことです。

この作中の中での、あるいはナブナさん自身にとっての「僕の食べたもの」とは何を表しているんでしょうかね。

よだかの星を読んでみましょう!

よだかの星は青空文庫で読むことができます。

よだかの星

感動できる作品です、ぜひよんでみてください。

また、文章だけでなく絵本で読みたいという方は是非絵本のほうも購入して読んでみてください。

今回の靴の花火以外にも、ナブナさんは作品をモチーフに楽曲を作られることがありますよね。

もとになっている作品を調べることで、新しい発見があるかもしれません。

気になった人は調べてみてくださいね。

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